「わたり」をされる側・・・

 国会で「天下り」「わたり」が議論になっている。国会でS氏とされた農水官僚は、海外漁業協力財団を皮切りに6回、公益法人等を「わたり」し、退職金総額は3億4000万円に上った。
 私は官僚OBの名簿をみたことがあるが、見事なまで「無職」がいらっしゃらない。生きている限りなんらかの「肩書き」がつけられている。退職後時間がたてば「理事長」などの要職から「顧問」などになっていくが。それでも、それなりの報酬が出ている。
 高級官僚は、極端に言えば死ぬまで、肩書きと報酬がついてくることになっているようだ。もちろん、その「わたり」の場の多くが、公益法人であるので、なんらかの形で税金や、企業がいやいやながらおつきあいで払わされる資金がつぎ込まれている。
 もう一つ。「天下り」、「わたり」は高級官僚に限らない。一つに財団を例にすれば、理事長は次官クラス、副理事長は局長クラス、と高級官僚が並ぶが、部長になると、官庁の課長クラスの天下りポストとなっている。これでは、その財団にプロパーで就職をして仕事をしてきた方の「やる気」など起きるわけがない。
 素人同然の「天下り」「わたり」官僚が、理事長から直属の部長までが占めている。自らの出世もありえない。
 これでは、公益法人などの効率性など望むべくもない。まず、「わたり」を禁止して、内部のプロパーや、民間の外部の経験者などがポストにつく「余地」をつくること。さらに、その公益法人自体の存在意義を再検討すること(大半が不要になる可能性が高いが・・・)、が必要だ。