「定額給付金」③ 所得制限を導入する自治体はでるのか?

 定額給付金が、ばらまきだという批判は、国政問題であり、提案者である政府がおうべきもの。その批判を回避するために、1800万円という所得制限を設けようとした。問題は、それを自治体の判断に任せたこと。
 自治体の側からすると、所得制限を設けること自体が事務が繁雑。さらに、制限を超えた人からのクレームを受けなければならない。しかしその結果として、給付金があまる。その余った給付金をその自治体のたとえば生活保護世帯への追加給付金に回す。それができるのならいい。しかし、今のところ、その余った分は国に返すことになりそうだ。
 自治体からすると、政府のばらまき批判回避の役を担わされた上に、給付金を余らせても、国に返納、ではなんのメリットもない。おそらく、ほとんどの自治体は、所得制限を設けないだろう。麻生総理は自治体への丸投げに「地方分権」を言うのであれば、せめて「所得制限導入で給付金を余らせたら、その分は自治体が自由にお使いください」と言うべきであった。
 自治体が、所得制限を設けるインセンティブがまったくない中で、国がやるべきであった所得制限を、自治体に任せるという、これまた前代未聞の愚策となった。おそらくは、この定額給付金を盛り込んだ法案が国会に提出され、成立する可能性はほんとうに低くなったのではないだろうか・・。