「定額給付金」--史上最悪クラスの愚策①

まず、目的。この2兆円は、福田内閣の「緊急総合対策」の中に、公明党の強い要望で最後に組み込まれたもの。このときは、原油価格の高騰が最大の経済問題。この家計への影響を緩和するために「定額減税」として、政府・与党で決められた。しかし、詳細は決まらず、第一次補正にも組み込まれず。第二次補正の目玉として、繰り越された。
しかし、事態は急変。サブプライム問題の世界的波及で、100年に一度クラスの世界同時不況に。なのに、原油高対策として打ち出された政策をそのまま実施することに。なんのための政策なのかが、不明確だ。
さらに、家計救済が目的ならば、そもそも「定額減税」はおかしかった。税金を払っていない人には恩恵がない。そこで、今回、税金を払っていない人にもお金がまわるように「給付金」に。
そうなると、今度は逆に、家計救済ならば、お金持ちにまで給付するのはおかしい、という当然の批判が。そこで、所得制限をするかどうかの議論になった。そして結論は、
「所得制限は市町村に任せる」
という超無責任なものに。
こういった迷走は、総理が「全世帯」、与謝野経済財政担当大臣が「高所得者除外」、結論が「市町村任せ」、その結論に、総務大臣が「納得できない」・・・。閣内不一致も著しい・・・。これほどの政策の混乱は、私の経済政策研究の中でも見たことのないもの。
この「定額給付金」を盛り込んだ「第二次補正」。そもそも、今国会に出せるのか?それが通るのか?大いに疑問だ。もし、今国会提出ができないとなると、麻生総理が繰り返し述べていた「迅速な支給」も難しくなる。なんか、ひどい話になってきた。