ネット選挙解禁①

まず、ネット選挙と言うと、ネット投票を思い浮かべる方もいるだろう。今回は、そしてたぶん当分は、ネット投票は解禁されることはないと思う。今回、解禁されるのは、ネットでの選挙運動であるので、正確に言えば、「ネット選挙運動解禁」というべきである。

現在、ネットでの公職選挙法での公示、告示期間内の選挙運動は、事実上禁止されている。事実上というのは、現在の公職選挙法には、ネット選挙運動への明確な規定はないからである。

選挙運動について、公職選挙法第百四十二条 「・・選挙運動のために使用する文書図画は、・・通常葉書並びに・・規定するビラのほかは、頒布することができない。」とあり、その総数が、たとえば葉書35,000枚、ビラ70,000枚と規定されている。

この条文にある文書図画に、ネットがあたるとの総務省の解釈で、ネットでの選挙運動が事実上禁止されている、のである。より正確に言えば、パソコン、携帯電話の画面に表示される内容が、「文書図画」にあたる、ということである。

やや極端な言い方をすれば、ネット上の情報は、公職選挙法にいう「文書図画」にあたらない、との解釈を総務省がすれば、それでネット選挙は全面的に、事実上、解禁されることになる。

しかし、その手法は取らずに、公職選挙法を改正して、ネット選挙についての規定を盛り込んだ上で解禁するというのが、与野党の意思であった。そのため、今国会に公職選挙法の改正案が出され、それが衆参で可決されれば、ネット選挙が解禁されることになる。