ネット選挙について③(未完)

私は、ネット選挙は全面解禁すべきだと考えている。しかし、HP、ブログ、SNSがプル(取りに行く)型の情報であるのにたいして、メールはプッシュ(送りつける)型の情報である。前者であれば、興味のある政治家のHPを見に行ったり、Twitterをフォローすればいい。しかし、メールとなると、好むと好まざるにかかわらず、送りつけられてしまう。これが全面解禁となると、例えば第三者である私が、中学校の同窓名簿のメールアドレスや、学会名簿のメールアドレスをすべてかき集めて、「松原はある候補を応援しています」とのメールを出すことが可能になる。送りつけられた側はいい迷惑である。

現在の与党案であれば、メール送信は政党・候補者に限られ、さらに相手からの許諾を必要としている。見たくない候補者の投票依頼メールは、受け取らないですむ。さらに、

【政党・候補者以外の第三者の電子メールを使った選挙運動について、(1)複雑な規制を課すことにより、一般の有権者が処罰され、公民権停止になりうる点、(2)密室性が高く、誹謗中傷やなりすましに悪用されやすい点、(3)悪質なメール(ウィルス等)により、有権者に過度の負担がかかる恐れがある点を考慮し、解禁を見送る】

という与党案の懸念には一理あると言わざるを得ない。今後の与野党の交渉次第であるが、「7月参議院選挙後に、メール解禁の在り方について検討する」ことで良いのではないかと思う。

まずは、HPなどのプル型のネット選挙運動を全面解禁し、メールなどのプッシュ型は次に、で、全面解禁を主張して与党案に反対している民主党などは、今後の検討を条件に、与党案に賛成すべきである。

ネット選挙でもう一つ解禁されるものが、HP上などでの「バナー広告」である。バナー広告とは、HP上などに表示される広告で、そのバナー広告が載ったHPのページを見た段階や(インプレッション)したり、その広告をクリックすることで、広告主のページに移行したり(クリックスルー)する段階で広告料が発生する。このバナー広告は、選挙期間中は政党に限って認められる。ここで発生する広告料は、法定選挙費用に含まれるため、この解禁で選挙費用全体が膨らむことにはならない。

すでに、この選挙バナー広告のお誘いが各党に回っているとの話も聞く。テレビ、新聞から、ネットへ選挙資金(政党の)が移行する可能性が高まっているということである。(続く)