内閣人事局と旧内務省②

 内閣官房副長官は、慣例として旧内務省(現総務省=自治省、厚生省、警察庁)の事務次官OBが充てられ、かつ政権が交代しても変わらない。結果的に絶大な権力を持つことになる。旧内務省は、戦前の内閣で、各省庁の中での圧倒的な権力を誇り、内務大臣は事実上の副総理と言われていた。
 官僚のトップになるには、旧内務省という「地位」が必要、ということだったのであろう。この間、大蔵省出身の的場氏(1年)以外は、すべて内務省出身。的場氏が1年でこの職を辞したのは、この慣例外の副長官に、官僚組織全体が抵抗したからだとも言われている。
 今回の内閣人事局の局長に、この官僚制度の天皇ともいえる副長官を充てるというこの法案、麻生政権が官僚に対するコントロールを失っていることの象徴といわざるを得ない。そのことが、官僚をコントロールすることを目指した、内閣人事局で露呈するというのは、皮肉な事態である。(法案では、事務の副長官とは限定していないが、事実上事務の副長官を指しているとみてよい)