原発は安全か

 民主党は、原発促進、社民党は抑制。両党の軋轢が問題になっている。その中で九州電力がプルサーマル発電を11月6日開始するとのこと。これは、国内の原発のゴミ(使用済み核燃料)を「再処理」して、MOX燃料として再び使うという「核燃料サイクル」の一環である。
 このMOX燃料を作るのが、青森県六ヶ所村の再処理工場。運用開始は、97年12月を予定していた。私自身も何回も現地に視察・見学に行った。しかし、相次ぐトラブルで、運用開始はなんと17回!!も延期。今は、2010年10月を予定している。当初より13年も遅れている。驚くばかりの、日本の原子力技術のずさんさである。六ヶ所村程度の再処理工場は、すでに世界中で稼働しているのに・・・。
 今回、九州電力で始めるプルサーマル発電の原料は、もちろん六ヶ所村で作られたものではなく、フランスから輸入したものである。そもそも、再処理工場が動かない、ということは、日本全国の原発で作られる廃棄物の処理ができない、ということである。
 日本で原発が始まったのが、1963年。以降45年、原発のゴミである使用済み核燃料の処理は行われないまま、今日に至っている。全国の原燃に1万トン以上の使用済み核燃料がたまっている。そして、これを処理しようと、六ヶ所村の再処理工場にはすでに、2000トン以上の使用済み核燃料が持ち込まれてしまっていて、たまる一方。容量が3000トンしかないので、受け入れを停止している状況である。
 また、日本全国の原発では、この再処理工場で作られたMOX燃料を使うプルサーマル発電を計画していたが、原料であるMOXが作られないので、その計画も全面見直し。
 日本の原子力政策は、根本の技術レベルのところで破綻していると言わざるを得ない。17回、13年の延期、建設費も3倍の2.2兆円に。この醜態を、前政権のツケをどう「処理」するのか。鳩山政権の原発政策に期待するしかない。