快哉!橋本知事「教育討論会」

 競争をどう考えるか、大きな問題である。経済全体でも、過度の競争導入が、格差を生んだという議論もある。しかし、社会の中にも種々の格差是正装置があることも忘れてはならない。所得税・住民税はゼロから50%。年間所得1800万円以上の方は、「5公5民」の重税である。
 しかし、今の社会のベースは「競争」である。たとえば、教育について言えば、小中学校の義務教育は、全入であり、基本的に学校間競争はない。しかし中学卒業後は、完全な競争社会である。ほぼ全入となった高校でも、入学試験という厳しい競争を経なければ入れない。その難易度で「序列」がつけられる。大学も同じ。就職も同じ。その中で、公立小中学校だけが、競争と無縁でいいのか?
 橋下知事の「今の社会で競争と無縁なのは、年功序列の公務員(公立小中学校の先生ら)」と言い切ったのは正しい。しかし、一般の公務員にはそれなりの昇格があり、その昇格によって給与格差も存在する。しかし、公立小中学校の教員は、いったん教員になれば「教諭」だけ。教頭や校長をのぞけば、1年目の新人も、定年間近のベテランも同格。同期の教員間に、生涯、給与格差は存在しない。がんばろうが、なまけようが、一切待遇に差がつかないのである。そんな立場にある人が「競争」を語れるのか?それが橋下知事の発言の根拠だろう。
 かつて、東京都が都立高校間の競争をなくし、格差を是正するために「学校群」制度を導入した。これで、名門日比谷高校などが没落していったのは有名な話だ。公立、私立、国立の高校が競争状態にあるなかで、公立だけ競争からはずしたら、公立自体が地盤沈下しただけであった。
 今の社会には、累進課税や生活保障など種々のセイフティネットはある。しかし、基本は競争である。子供たちは高校入試や入社試験、企業社会の中で競争の中で生き抜かなければなrない。義務教育だからといって、競争と無縁であってはならないはずだ。
 過激ではあるが、橋下知事の意見は正しいと思う。いうまでもなく競争社会の中にいる大阪府民は、橋下知事と一部の無競争・平等主義の大阪府公立校教員との議論の正否を正しく見切ったのではないだろうか。