日銀

日銀が、銀行の事業会社持ち株の買い取りを決めました。あまりに唐突な政策にびっくりです。銀行の株買い取りのためには、「銀行等保有株式取得機構」が設置されています。発足したばかりのこの制度は、銀行が株をここに売却する際に8%の負担金を納付しなければならず、また、こんどはその株を、取得機構が市場で売却するまでは、銀行側にリスク債権として計算されてしまいます。こんな制度のため、銀行側はほとんどこの取得機構を利用しない状況です。 まず、実際に利用されない(しにくい)制度を作ったことへの反省が必要です。(反省すべきは、政府と国会ですね)。その上で、きちんと利用されるように、この制度を改善すべきです。 その反省や改善の作業を怠って、日銀が株を買う、というのは納得できません。そもそも、中央銀行が一般事業会社の株を持つ、ということ自体が、本来はありえない行為ですし。 巷間では、デフレ対策に「日銀が不動産を買い占めよ」という議論がありました。私はありえない「暴論」だと思っていましたが、株の次は土地かもしれません。なんか、なんでもアリの日本になってしまいましたね。表面的には、国の借金は増えませんが、そのかわりに、国民は日銀の経営悪化のリスクを負うわけです。日銀の経営悪化とは、通貨価値の下落、つまりインフレと円安を意味しています。それはそのまま、国民の財産の目減りを意味するわけです。 今回の日銀の判断は、経済学の教科書を書き換えなければならないほどの、常識からはずれた「禁じ手」ということだと思います。それにしては、政府の判断などが明確に伝わってきません。総理はしっかりと説明する義務がありますね。