森本毅郎スタンバイ:大蔵省をどうする

大蔵省の分割では,9月に与党(当時)3党が,金融の検査監督部門を,公取委型で分離独立させるとの合意ができていた。公取委型というのは,行政から距離をおいて金融市場のレフリー役を果たすことを期待したものだ。

しかし,大蔵省の反撃がはじまり,国税庁のような大蔵省の外局にする案を示してきた。省の外局というのは,局をただ大きくしたようなものだから,これでは大蔵省のやけぶとりだ。また,その理由がふるっている。「大蔵でないと優秀な人材が集まらないから」。これを揶揄したのが21日の毎日の社説。大蔵以外の官庁は,「大蔵からカスあつかいされた」としている。

そこで浮上したのが第三の案。これは総務庁や防衛庁のような,大蔵から独立した庁を新たに作ろうというもの。

松原の結論。大蔵省の外局は問題外。大蔵の外に新たな機関をつくって,そこが金融の検査監督に当たるべき。またそこには,日本のすべての金融機関の監督権を与えるべき。

ちなみに,現在,郵貯や簡保,信販,農協,ノンバンクなどの「金融機関」は大蔵省の管轄外になっている。

(宿題コーナー)

今回は,時間切れではなくて「宿題」。いまのところ,どうしても新しい検査監督機関が委員会型がいいのか,「庁」をあたらに作った方がいいのか,結論が出なかった。私の構想である,すべての金融機関の監督を大蔵以外のところで一元化する,というのでは,「委員会」では弱いような気がしている。一方,「庁」だと,行政改革の時代に新たな庁を作るのか,あるいは,その新たな庁に権限が集中したらどうするか,という問いに答えることができない。

もう少し考えさせてください。