自民下野を確定させた「麻生演説」①

 麻生総理は、郵政解散の時の小泉元総理の「郵政民営化について国民に聞いてみたい」という演説を、今回再現させたいと思っていたと報道されている。
 確かに自民党が二分する混乱は、4年前と同様だ。しかし小泉郵政解散時は、「郵政民営化の是非」という政策での「混乱」であった。今回は、単に「麻生氏で総選挙を戦えるか否か」といった、選挙戦術上の混乱であった。政策の混乱に、「ぶれず」に、郵政民営化という政策を貫くことで対応した「小泉演説」と、自らの「ぶれ」が産んだ混乱を、そのぶれを反省することで対応しようとした「麻生演説」。
 まったく次元も質も異なるものだ。おそらくは演出上に用意した「涙」も、自民党の代議士には一定の効果があっても、国民はしらけるだけだったはずだ。これで、自民党の下野は「確定」であろう。
 さらに、麻生が最後にかけた「演説」のその日に、日本に大きな自然災害が起きてしまった。まず山口県防府市の豪雨の被害者の方にお悔やみ申し上げなければならない。しかしこの災害のニュースに麻生演説は、吹き飛ばされたしまった。夕方7時のNHKニュースでは、解散がトップであったが、民放ではほとんどが災害をトップニュースに。
 この巡り合わせもまた、麻生氏の実力であり、自民党の落日を象徴していると見るしかないだろう。(自民党の政策については②で)