裁判員制度と「大連立」

 裁判員制度の導入を来年に控え、国民への認知も低く、また抵抗感も大きいようである。NHKの調査では、7割近くが、裁判員としての裁判参加に否定的であった。それも、「忙しい」といった理由ではなく、人を裁く事への抵抗や、判決への自信のなさ、といった本源的なところがあげられているところが深刻である。
 私は、基本的には裁判への国民参加は、必要だと考えている。しかし、この重要な制度を導入するに際しての国民の意識は問題である。なぜ、こうなってしまったのか。
 私は、この法案が自民、公明、民主の主要政党が「賛成」であったことが大きいとお思っている。国会で対立がなければ、議論も盛り上がらない。マスコミも取り上げない。いつの間にか「成立」ということになってしまう。
 なにも、すべて与野党対立すべきだ、などと言うつもりはない。しかし、この期に及んで国民の7割に抵抗感が残っている法案を、国会でスムーズに成立させてよかったのか?もっと、国民を巻き込んでしっかりとした議論をすべきではなかったか。
 今国会のように、まともに議論をしないままに、参院否決、衆院3分の2再可決も困りものだが、大連立になって、多くの法案がスムーズに成立、となると、この裁判員制度の二の舞法案が続出してしまうのではないか?やはり、国会は与野党が競い合いながら、政権交替しながら、国民全体の意志をまとめあげていくべきところなのではないか。