議員の世襲を考える

 自民党の菅義偉代議士は、議員の世襲反対の急先鋒。その彼が、自民党のマニフェスト作成の責任者になったことで、急に、世襲の是非が、次期総選挙の争点のひとつに浮上しそうだ。
 世襲議員のひしめく自民党が、世襲否定のマニフェストを掲げることはまずムリだろう。そこに目をつけたのが、民主党。自民に先駆けて「世襲禁止」をマニフェストに載せることで、自民党との差別化を図ろうとしている。選挙戦術としては当然である。
 今、若手議員の実力では、自民と民主で大きく差がついている、とよく耳にする。その原因は、自民党では新人の多くが世襲で占められ、本来の新人が立候補する余地がほとんどなくなっている。そこで、世襲でない有力が新人が、皆、民主党に流れているというのだ。実際、若手官僚で政界に進出する場合、民主党から立候補する例が多くなっている。
 世襲を、ダメ息子が政治家という家業を継ぐ、とみるのか、子供の頃から政治の世界を知り尽くした人材が、家業を継ぐ、と見るのか、意見が分かれるところであろう。菅氏が、どの程度自説である世襲制限を、自民党マニフェストに盛り込めるのか、注目したい。