財金分離・日銀総裁を考える(1)

 政府は、3月7日、次期日銀総裁に、武藤副総裁の昇格を固めて国会に同意を求めた。民主党などは、同意に合意しておらず、先行きは不透明に。
 今から5年前の、03年3月19日、日銀の速水前総裁が退任し、後任の福井現総裁の任期はその5年後にあたる今月の19日に切れる。国会が福井総裁に同意しないと、3月20日以降、日銀総裁が空位!となってしまう。
 日銀相殺選びの際に論点となるのは、3つあると思う。
 ひとつは、民主党などが主張する「財・金分離、日銀の政府からの独立の確保」である。これは、日銀に限らず、世界の中央銀行に求められていることで、政府が赤字国債を発行する。それを市場で捌く限りは、売れなくなれば国債価格が下がり金利があがる。ここで、国債発行が難しくなる。
 しかし、市場で売らずに中央銀行が引き受ければ、事実上いくらでも国債発行ができてしまう。中央銀行は、国債を引き受ける(買う)資金は、通貨を発行することで確保する。この事態になると、通貨がどんどん市中にあふれ、インフレが昂ずることになる。いわゆるハイパーインフレとなる。
 これを避けるために、政府の中央銀行国債引き受け要請を、中央銀行は拒否できるような「政府からの独立」を確保しなければならない、というのである。これは、世界の正論である。