鳩山大臣更迭について④(了)

 郵政事業は、1871年(明治4年)に創業し、2003年に公社、2007年に民営化された。4年間の公社時代は「国営公社」であったので、なんと136年間、国営で維持されてきたことになる。
 その民営化は、大変な作業となる。2007年10月に民営郵政は発足したが、2010年度には上場が、2012年9月までには「かんぽの宿」などの事業の切り離しが、そして2017年には、ゆうちょ銀、かんぽ生命の完全民営化が予定されている。まさに、136年の国営事業の10年がかりの大改革作業である。
 
 さきに扱った郵便の低料三種問題(③)では、逮捕された郵政職員は「個人利得がないうえ、郵便会社全体に積年にわたり不正を黙認する土壌があった」として、正式な公判請求は見送って、罰金刑となる略式起訴となった。この「黙認」を見抜けなかったことの責任の一端は私にもある。しかし、この「積年の土壌」こそが問題なのである。
 こういった土壌を抱えたまま、郵政事業を改革半ばの状態で抱え込むほど、日本の経済・社会にゆとりはないと思う。なんとかこの改革を進めていかなければならない。その際に改革を進める側は高い透明度でこれを進めなければならないのはもちろんであるが、それを監視する国会、マスコミ、国民もまた、冷静な目が求められていると思う。