1万ドルと1万円と100円

 ニューヨークで、株価が1万ドルを割り込んだ。今日の東京で、1万円を割り込む可能性が出てきた。円も5円の円高。1ドル100円突破の可能性も・・・。
 アメリカとヨーロッパでは、この株価下落と金融機関の経営危機が悪循環となっている。日本の場合は、金融危機を、銀行などへの公的資金の大胆な投入と不良債権処理で、金融機関の体力が十分に回復していたため、金融機関の経営危機に直面していない。世界経済の混乱に巻き込まれているという状況だ。
 しかし、ここまで株価が下がると、日本企業の財務にも相当の悪影響を与えていく。また、急速な円高で、我が国の主要輸出企業への経営にも悪影響がでていく。欧米のように、倒産の危機に直面した金融機関をどう救うか、といった緊急の課題はまだ出てこないだろうが、中期的には厳しい不況に落ち込むことは間違いない。
 日本の国会は、「補正予算」成立に向けて動いているようだ。しかし、この補正予算は、「原油高に直面する中小企業への信用保証4000億円」しか目玉がないもので、世界金融不安への対抗策は皆無だ。こんなものが通っても、なんの経済対策にもならない・・・。しかし、政府が景気対策に取り組む、というメッセージを国民が欲しているのだろう。
 儀式として、この補正を通したいのならそれはそれでいい。しかし、解散を経て、国民の支持を受けた政治勢力が一日も早く成立して、世界金融危機対策を含めた新しい政策を打ち出すことがなにより必要だ。