Jパワー問題。外資ハゲタカ=攘夷論を憂う・・・。

いま、3つの企業の株の外資規制が話題となっている。
 ひとつは、「日本空港ビルヂング」。羽田空港のビル管理会社で、すでに上場している。もう一つが、「成田国際空港株式会社」。この会社は、旧空港公団が民営化され、09年に上場が予定されている。
 羽田管理会社にはオーストラリアの外資が出資比率を高めており、同様の懸念がある成田の会社について、国土交通省が外資規制を持ち出した。
 3つめはJパワー。正式名称は「電源開発株式会社」。政府設立の特殊会社であったが、1997年に民営化が決定。2003年にこの会社の設立根拠となった電源開発促進法が廃止され、2004年10月6日に東京証券取引所の第1部に上場した。ここがTCIというイギリス投資ファンドが、株の20%保有を狙った。
 政府はこの3つの会社に対して外資規制をかけようとして、空港2社へは「空港整備法改正案」に外資規制を盛り込むこととしたが、閣内からの反対も出てこちらは頓挫。
 一方、Jパワーについては、外為審が外資の買い増しを認めないこととして、事実上外資規制がなされることとなった。外為審・外国為替等分科会外資特別部会の意見は、「TCIによるJパワーの株式追加取得が行われた場合、その主要株主としての行動によっては、我が国における送電線をはじめとする基幹設備に係る計画・運用・維持並びに国の原子力・核燃料サイクル政策の実施に不測の影響が及ぶ可能性を否定することはできない。」「本件投資によって公の秩序の維持が妨げられるおそれがあると認められる。」であった。
 TCIをあたかも、テロ支援外資とでも見まがうような意見である。外資をハゲタカとみたてる攘夷論と言われてもしかたあるまい。これでは、TCIが納得しないのはもちろん、外資は日本市場から撤退の道を選ぶしかないのではないか・・・。
 日本の株式市場は、今や外資なしには株価の維持は難しい・・。多くの企業が積極的に外資の導入を図っており、東京証券取引所なども、外資にとって魅力的な取引所にすべく、取引所間の国際競争に勝つべく必死になっている。
 その一方での、恣意的な、事後的な外資規制・・・。これでは、日本の株式市場の国際的信用が失われてしまう。もし、本気でエネルギー政策上、外資の10%以上の株保有は認めないとするのであれば、Jパワーも、電力会社も政府設立の株式会社に「国有化」しなければならないはずである。実際、NTTや日本郵政は、政府が設立し、3分の1以上の政府の株保有を法律で義務づけられているのである。