JR西の委員会工作

 JR西の05年の脱線事故で、事故原因を調査した、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の山口浩一元委員と、JR西の幹部が接触、会食をしたり会議資料が手渡されたりした、との疑惑が上がっている。さらに、委員会の場で山口委員は、JR西の立場そのものでの発言もあったとの報道もある。ヒドイ話である。もし事実であれば、法律の範囲で、最大限の厳罰が両者に下されるべきである。私自身も政府委員を務めたが、どれだけ守秘義務に気をつかったか、業界の利害関係者との会談に注意したか、思い出す。
 こういった政府委員は、いわゆる有識者、第三者、である。中立、公平な立場で、政策やこの委員会のような調査や、行政などに対する不服審査にあたる。ある意味で、裁判官に通じるような立場が求められていると考えるべきだ。今回の件は、裁判官が被告と会食して、裁判資料を渡して、なおかつ審判で被告よりの意見を述べる、ということになぞられてもいい事態だ。
 しかし、こういった政府委員にかかわるうわさは、数え切れないほどある。いろいろな政府委員をかけもちしていたある有名な「有識者」は、委員会の発言で、「前の晩に誰と会ったかわかる」と言われていた。前の晩にある官庁の局長と会えば、その局長の立場そのものの発言をする、ということである。私も、何回も業界そのままの立場で発言を繰りかえす委員を目の当たりにしてきた経験がある。
 民主党政権で変わらなければならないのは、官僚だけではなく、審議会の委員たちも、である。