真の社会保障と税の一体改革を

日本のプライマリバランスは、年20兆円ほどの赤字である。財政赤字40兆円から、国債費(国債返却分)の20兆円をマイナスする。この分が、赤字類増分である。これを、ゼロに、つまりプライマリバランスを黒字化することで、まずは借金が増えない状態に持っていける。(それでも、1000兆円の借金は減らずに残る・・)この20兆円は、消費税8%(全額、国に入るとして)に相当する。
消費税を13%にして、ようやく借金が増えない状態に持っていけるということである。今回の消費税増税は、プライマリバランス黒字化に接近させる第一歩としての意味しかない。消費税を10%にして、社会保障を充実されるなんてことはありえない。

それなのに、民主党と自民党が、「社会保障と税の一体改革」などとして、消費税増税が、福祉の向上につながるがごとくの議論をしていることが、不思議でならないというか、国民を愚弄していると思う。

野田総理は、プライマリバランスの黒字化を2020年に実現すると国際公約している。そのときに、社会保障を充実させなくても、あと3%の増税は最低でも必要になる。

少子高齢化、人口減少に伴う年金、生活保護、少子化対策等の政策経費は、消費税5%分ほどに相当するのではないか。社会保障と税の一体改革を言うのであれば、赤字是正だけで8%、社会保障充実に5%、と消費税が20%近くなることが不可避であることを国民に示した上で、社会保障にどこまで財政資金をつぎ込むのか、成長戦略による税収増をどこまで見込めるのか、行革等による歳出削減はどこまで可能なのか、こういった議論をすべきではなかったか。

社会保障の充実にも、財政再建にも遥かに及ばない5%の増税に、「大連立」を組むことには、国民は納得しまい。仮に、増税法案が通っても、次の総選挙で増税のリセットと、真の社会保障と税の一体改革を再度、しっかり議論しようとする政党(新政党?)が多数を占めることで、民主、自民に真の民主主義のあり方を見せつけたいものだ。