航空行政失敗のつけをどうする?

日本の航空行政は、日本の公共事業行政の負の象徴ではないか。空港数は40年間で57から98に。47都道府県で空港のない県は恥ずかしい、といった信じられない理由で空港は増え続けてきた。静岡空港建設時に、新幹線の駅が県内に6つ(熱海・三島・新富士・静岡・掛川・浜松)あるのに、空港は必要か、といった議論が起きたように、他の交通手段との総合化の発想もなかった。
この結果、多くの空港は赤字。JALの赤字も、準国策航空会社として、需要のない地方空港への乗り入れを事実上強制されたことによるところも大きい。
この間に、韓国のインチョン空港を見るまでもなく、世界の多くの国では国際線ハブ空港に、国内線がスポークのように配置されている。今、日本の30余りの空港からインチョン便が出ていることをしっかりと受け止めなければならない。地方空港から海外に出る場合に、羽田から時間をかけて成田に移動するよりは、インチョン空港へいってそこから欧米などへ飛び立つ方がよほど便利なのだ。
狭い国土に、100近い空港がひしめいている。主要な国際空港は、成田、中部、関西の3つ(羽田を入れると4つだが)。それがネットワークで結ばれていないのだ。この日本の長年の航空行政のつけを、これからどう修正していくのか。出てくる知恵が、「関空・伊丹の『経営』統合」では、あまりに情けない。経営統合は利用者にとっての何のメリットもない、関空の赤字の形式的な解消策にすぎないのだ。