「民主党」カテゴリーアーカイブ

脱小沢ではなく、「反」小沢だ

 菅新内閣が発足。いやあ、驚きました。ここまで、「反」小沢を明確に打ち出してくるとは・・。官房長官ー幹事長を、どうするかでしたが、仙谷留任、枝野解任まではいいとして、新幹事長に反小沢の代表格の一人、岡田氏。さらに驚いたのは、枝野氏を幹事長代理に。
 これでは、仙谷・岡田・枝野の反小沢トロイカ体制ですね。「挙党一致」を菅さんは掲げていましたが、小沢氏の登用はなくとも、小沢派には内閣でそれなりのポストをそれなりの数、与えると思っていました。これで、小沢氏はどう動くのか・・・。
 代表選では大差がついたものの、国会議員票は拮抗。小沢氏に投票したほぼ半分の議員を非主流に追いやるとは・・。ここまでの政争は、角福戦争以来ではないだろうか。

岡田外相の初仕事!オープン記者会見

 大臣(知事なども)の会見は、今まで記者クラブが主催してきました。記者クラブは新聞、テレビなどの大手マスコミによって構成され、各省や県庁にクラブの専用室を持ち、大臣会見などに独占して出席できます。雑誌社やインターネット報道関係などは、出席できませんでした(マスコミが交代で務める「幹事社」の担当がOKすれば、出席は可。ただしほとんどの場合、質問はできない)。
 民主党は、この記者クラブ制の廃止を訴えてきて、野党時代の民主党の代表会見は、基本的にオープンでした。しかし、鳩山政権発足後の総理会見では、事実上、雑誌社やネット関係は出席できず、記者クラブのクローズになってしまいました。これには、多くのネット報道関係者などは憤慨したものでした。
 しかし、外務省では岡田外相が自らの会見のオープン化を実現。「日本雑誌協会、日本インターネット報道協会、日本外国特派員協会会員、外国記者登録証保持者、フリーランス記者」の会見参加が可能となりました。これぞ、会見のオープン化!岡田外相、最初の大仕事でした。これを、他の大臣がまねしないわけには行きませんね。岡田外相に快哉!!

民主党の政策は、バラマキではない

 民主党の政策は、表面的にはバラマキである。15歳以下の子供への、年31万2千円の支給、農家への1兆円の所得補償、高速道路無料化やガソリン暫定税率の廃止など。
 これらに必要な16.8兆円が確保できるのかどうか、が議論されるのは当然である。しかし、この金額を、民主党は国債でもなく、増税でもなく、現行予算の見直しで捻出するとしている。
 景気対策としてマクロ経済的にこの政策を見ると、この金額を国債で調達するのであれば、立派なバラマキ景気対策である。市場に新たに16.8兆円の資金が注入されえる。
 しかし、現行予算の見直し(増税でも同じ)となると、国家予算として「官」、「組織」を経由して流れていた16.8兆円を、直接、子育て家族や農家に手渡す、ということを意味する。市場に資金が追加注入されるのではなく、資金の流れが、「官」経由から、直接国民経由に替わるだけなのである。市場への追加資金供給はゼロ、つまり景気対策にはならない、ということである。
 エコノミストの中に、民主党の政策を、景気対策として見る向きもあるが、それは100%誤っている。今の日本の需給ギャップは、旧政権!によれば40兆円になっていると言う。民主党の16.8兆円は、この需給ギャップを埋めるものではない。新政権が、このギャップを埋める、本来の景気対策をどう実施するのか、あるいはしないのか、注目しなkればならない。

民主党と公明党の距離・・

 総選挙は、民主党の圧勝予想が多数であり、政権交代の可能性が益々高まってきた。
 自民党とともに、公明党も下野することになる。民主党は、衆議院で圧勝しても、参議院では過半数に足らず、国民新党や社民党との連立を組む方向にある。
 しかし、政策的に社民党とは相当に距離があり、連立の維持は難しいように思う。このことは、民主党がなによりも理解しているはず。そうなると、自民党の一部を取り込むことや、公明党との連立も視野に入れていると思う。
 今回の総選挙で、公明党の太田代表に民主党が誰をぶつけるのか、が注目された。なにより、小沢一郎氏本人が「国替え」で太田代表に挑む姿勢を最後まで見せていた。しかし、実際には強力な候補とはいえない、参院女性議員をぶつけてきた。また、冬柴氏には、民主党からではなく、日本新党の田中康夫氏。
 民主党は、本気で公明党つぶしにかかったわけではない、とも思える。しかし、マニフェストでは、衆議院比例代表の180人を80人削減することw明示した。これは、比例区に頼る公明党にとっては、大打撃となる。
 民主党と公明党との距離は、民主政権誕生後に注目されることになるだろう。

民主党は、年金改革案をすぐ示すべき

私がメンバーをしているポリシーウォッチに、以下の投稿をしましした。
http://policywatch.jp/agendas/6
民主党は、年金改革案をすぐ示すべき
 民主党マニフェストの「工程表」を見ると、年金制度の改革は、平成22年度、23年度の2年間は、「記録問題への集中対応期間」となっており、制度設計は3年後の24年度からとあります。そして制度の決定はなんと4年後の25年。
 年金は、記録問題だけでなく、国民年金の未納など、自民党の政策のミスの象徴的な問題です。今の制度を政府・与党は「100年安心」と言っていましたが、制度の基礎であり国民の義務である基礎年金を、対象者の4割が未納している・・、足下ですでに制度が崩れているのです。
 だからこそ、民主党は一刻も早く、新しい年金制度を作り上げて、現行制度からの移行を実施すべきなのです。移行には数十年かかるかもしれません。だからこそ、早い対応が必要だと思います。それを、政権獲得後2年間は、自民党の政策のツケである「記録問題」の解決に集中するとして、制度の設計をしないというのです。「記録問題」の解決と、年金制度の設計とは、次元が違う問題。絶対に平行してできるはずだし、すべきだと思います。
 うがった見方をすれば、民主党の年金制度は「スウェーデン方式」という、①基礎年金部分は、税金で全国民に保証(月7万円)、②収入比例部分は、厚生年金などを一元化、を柱とすることをすでに示しています。月7万円の年金を全国民に保証するとなると、現行制度と比較して10兆円前後の税を投入しなければならない可能性が大です。この10兆円は、民主党の政策の実施に必要な所要額、16.8兆円の中には入っていないのです!!民主党の年金改革を進めれば、所要額がさらに大幅に増えてしまって、節約ではとても生み出せなくなってしまう、だから検討を先送りにしたのではないでしょうか。
 国民の老後の安心に直結する年金問題、民主党は政権に着いたら即座に制度設計に入り、新年金制度を確定すべきです。そこで新たな負担が必要であれば、国民に正直に増税をお願いすべきです。

民主党マニフェスト、こども手当はおかしい②

 子育て支援は、少子化対策の一つとして重要な意味を持ちます。しかし、日本では、有配偶者出生率、つまり婚姻している女性の出生率はあまり低下していないのです。出生率低下の主要因は、結婚しないこと、晩婚化・非婚化にあります。
 こども手当によって、生活費が苦しくて二人目の出産を躊躇していたような方が、二人目を、というケースはありえるでしょう。しかし、晩婚化・非婚化を一気に逆転させる切り札には到底ならないと思います。
 非婚化・晩婚化の原因のひとつに、女性が出産、育児後に仕事に戻ることが難しいことがあげられます。平成15年度の経済財政白書が、衝撃的な数字を計算して掲載しています。大卒女子が、仕事につくと、生涯給与は2億8千万円。28歳で出産退職し、34歳でパートタイムで再度仕事に戻るケースだと、生涯給与は4800万円。なんと、2億4000万円の減収!なのです。
 旦那と、二人の子供がいる幸せと、2億4000万円とを比べるのもあるでしょうが、その旦那がリストラ・失業するリスク、旦那が浮気して離婚するリスク、を勘案すると、2億4000万円はあまりに大きい!この判断が、非婚化につながっているのでしょう。
 そうなると、結婚している夫婦に子育て資金をつぎ込むより、女性に、育児後にしっかりとした職に復帰できるシステムを整えることの方がよほど、少子化対策としては効果があるのではないでしょうか?

民主党と労組(鳩山代表は自治労をどうするのか?)

【鳩山氏は「官僚政治の打破」と言いますが、自治労の支援を受けている民主党が役所と戦うことができるとは思えません。】
こんなコメントをいただきました。
 民主党と労組との関係、問題ですよね。小沢前代表は、民主党議員が労組などに依存して、まったく日常的な地元回りなどの地道な選挙活動をしていないのに驚いて、議員に、「地元を回れ」とはっぱをかけていました。私は、民主党幹部に、労組との関係を見直す、というのはら、郵政民営化と地方行革、この二つをマニフェストに入れろ、と言い続けてきました。これが、労組離れのリトマス試験紙だと。
 いうまでもなく、郵政民営化は、全逓(現JPU)対策、地方行革は、自治労対策。この二つが言えない限り、民主党は労組依存体質のままだ、と言わざるを得ません。
 これからは、地方分権の時代。その受け皿である自治体、総じて、国に比べると行革が遅れています。たとえば鉄道。戦前は「鉄道省」で国営。戦後は「国鉄」で公社。今や、JR東、東海、西の3社は完全民営化。なのに、地方では依然として、市営地下鉄が跋扈しています。なぜ、地下鉄の運転士さんが、地方公務員なのですか???
 鳩山民主党に、労組に左右されずにしっかりとした政策を出す、という証のひとつとして、「地方行革推進」をしっかりとマニフェストに掲げてもらいたいものです。

民主党は裁判員法に賛成していた(裁判員法②)

 裁判員制度を定めた法律が成立したのは、5年前の2004年5月。その際、自民、公明、民主の与野党が賛成していた。昨年、小沢民主党代表(当時)が、「政権についたら、裁判員制度を見直す。日本の風土に合わない」と言っていたが、その制度に民主党自身が賛成していたのである。
 私は、国民の多くが、「ふと気づくと、裁判員制度の導入が決まっていた」という感じをもっているのではないかと思う。国会での激しい与野党対立があれば、マスコミも注目し、国民の間にも議論が巻き起こる。しかし、国会で与野党合意法案となると、マスコミの取り扱いも小さい。
 これだけ、世論に賛否が分かれる「裁判員制度」は、その制定段階で国会でよりしっかりとした議論を行うべきだったのだと思う。とりわけ、野党の民主党は、今の国民のこの制度に対する不安、不満を先取りして与党にぶつけるべきではなかったのか。
 今後、衆議院選挙後には、与野党の「大連立」もありえる。しかし、この裁判員法の与野党賛成での成立を振り返ると、やはり国会では与野党が対立してしっかりとした論戦が行われることがいかに大事か、と思ってしまう。

民主党代表に聞きたい「21兆円」

 民主党は、2年間で21兆円の財政出動で「緊急経済対策」を行うとしている。問題はその財源。「天下り廃止による公共調達のコスト削、独法・特殊法人の原則廃止、国家公務員の総人件費削減」などが並んでいる。本当に実現可能なのだろうか。たとえば、病床数約6万、146病院等を抱える独立行政法人国立病院機構も廃止の対象なのだろうか。これの巨大独立行政法人が対象外なのであれば「原則廃止」といえるだろうか?
 こういった国民の素朴な民主党の政策に対する疑問が、議論にすらならない民主党の代表選。私は政権交代が必要だと強く考えているが、この代表選を見ると、この政党に政権を任せていいのか、改めて疑問に思ってしまう。

さらば、小沢一郎

 小沢一郎は、好きな政治家でした。なによりも、彼の書いた「日本改造計画」(1993年)は、経済政策の目玉がならぶ好著。政治家の書いた本はあまたあり、また、各政党はマニフェストを掲げているが、私は、15年前のこの著を超えるものはない、と思っているほどです。
 しかし、最近の小沢一郎は、政策とは無縁。ともかく、自民党を選挙で倒すために、自民党の政策と反対の政策を打ち出すだけでした。たとえば、自民党が、郵政民営化だったから、郵政民営化に反対。(じつは、小沢一郎が党首をつとめていた自由党は、2001年、全政党に先駆けて、郵政民営化(3事業分割、郵貯民営化、簡保民営化、郵便国営維持)を公約に掲げた政党でした。)
 政策で政権を取る、という「日本改造計画」の小沢一郎から、政権を取るためには、政策(体系としての)は二の次になってしまった小沢一郎。党首辞任を、寂しい思いで、歓迎したいと思います。