「芸術芸能」カテゴリーアーカイブ

勘三郎の乳房榎

歌舞伎座納涼大歌舞伎の、勘三郎、乳房榎、を見ました。勘三郎の4役の変わり身が見所ですが、なんといっても、勘三郎の芸がスゴイ!!
私は勘三郎の大ファンというか、おそらく、勘三郎がいなければ歌舞伎も見ないのでは?というほどのファンです。彼の、徹底したファンサービスにいつも脱帽です。今回、子役二人が勘三郎を誘導する場面で、子役のひとりがちょっと躓きました。すると!その後を追う勘三郎が、ちょうどその子役が躓いた場所で、躓いて見せたのです。観客は大喜び・・・。
ところが、その後に続く役者は、私を含めて観客の多くが「躓く」ことを期待したのに、そのままふつうに歩いて行きました。ここが、凡庸か凡庸じゃないかの境目ですね・・・。
正当な芸からすると、勘三郎のサービスは邪道かもしれません。しかし、私のように、勘三郎がいるからこそ、歌舞伎を見るファンも多いはず。
もう残り少ないのですが、この「乳房榎」、私はおすすめです。

新国立劇場で、小野絢子さんと

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 新国立劇場のバレリーナ、小野絢子さんに、劇場の08-09シーズンのエンディングパーティーでお会いしました。彼女は、このシーズンの世界初演の「アラジン」で、初主演というゴールデンルーキー。小さい頃から知っている子で、ほんとうにこれからが楽しみです。

チカ・シンガーさんのエレクトーンコンサート

チカ・シンガーさんが母と慕う(実は母)マーサ三宅さんと、エレクトーンジャズコンサートを開きました。エレクトーンの50周年記念コンサートとのことでした。
チカさんの歌は相変わらずすばらしいのですが、エレクトーンの音にはびっくりしました。一台でジャズのビッグバンド並の音を出していました。いろんなライブで、もっと活用されてもいいのに、と思いました。
チカさんの縁で、マーサ三宅さんを生で聞けたのも大収穫。伝説の紫綬褒章ジャズ歌手ですからね。ちなみに、もうひとりの紫綬褒章ジャズ演奏者の原信夫(シャープスアンドフラッツ)さんも、お嬢様の額賀真理子さんと知り合いだったので、生演奏を何回か聴くことができました。(決して勲章が大事だとは思っていないのですが、高い社会的評価の一つの基準ですから・・・)
マーサさんも、原信夫さんもそれぞれお子様が活躍でうれしいでしょうね。

阿修羅展

 国立博物館の阿修羅展が終わりました。私は、博物館の維持会員になっており、無料で入館できるのですが、今回は見送り・・・。あの美少年とか、中性的とか称される阿修羅の正面の像は、たしかに魅力的。これを作った天平の時代に思いをはせるのですが・・。
 しかし、この像は、たしか明治に改修されたもの。わたしは、改修前の像の写真をみたことがあるのですが、ひげをはやしたおっさん顔。「清楚な少女のような表情」とはかけ離れたものでした。今の表情は、天平のものではなく、明治のものなのです。
 それを思うと、なぜか足が遠のいてしまって・・。100万人には届かなかったものの、日本彫刻としては過去最大の動員。やっぱり見ておけばよかったかな、とちょっと後悔しています(苦笑)。

第九

 私がもっとも好きなシンフォニーは、ベートーベンの「第九」。ちょっとキザなんだけど、前にドイツで会食していて、皆でこの歌を歌って「全部歌えるじゃないか!」とドイツ人にほめられました・・・。
 NHKのこれまた好きな番組「名曲探偵アマデウス」が、この「第九」を特集。この番組、「左官屋さんじゃなくて大工さん」から「第九」と、ホント、うんざりなところもあるんですが、クラシックの名曲を見事に解剖・解説してくれるんで、必ず見ています。
 第四楽章のシラーの詩の合唱までの部分を、ベートーベンの初期の楽譜に書かれていたという言葉を紹介しながらの解説は圧巻でした。合唱の冒頭に、シラーの詩の前に「こんな旋律じゃない・・」という言葉はいるのに今まで違和感があったのですが、初期構想では、第一楽章から第三楽章の旋律を流しながら、「これじゃない・・・」と歌を入れて否定を繰り返していたんですね。その最後だけが残ったと言うことがよくわかりました。
 また、第九の中での一番好きな、「喜びの歌」と、「口づけの主題」が交差して出てくるところの解説もまた見事でした。 ふたつの旋律が交差するのは、シンフォニーのテクニックとしては当たり前ですが、それを異なる詩で重ねたところがベートーベンのすごいところですね。楽器であれば、単なる音の重なりあいですが、異なる「詩」を重ね合わせて、響き合わせるところは、まさにベートーベンの天才たるゆえんでしょう。
 このビデオは、冒頭のうざい「左官→大工→第九」のところをカットして、永久保存にしました。

フェルメール、小品の天才・・・

 フェルエールは、大好きな画家の一人。ウィーンの美術史美術館や、アムステルダム国立美術館などで見ていました。今回の東京都美術館のフェルメール展、信じられないほど彼の作品が集められました。先日、一堂に会した彼の作品を見てきました。
 新国立美術館のフェルメール展は、フェルメールの作品がたった1点だけ(トラックバック参照)だったのと比べると大変な違いです。
 ただ、改めて感じたのが、彼の作品が小さい!こと。そもそも、生涯の彼の作品で残っているのが30数点。寡作といわれていたので、実際に書いた作品もそんなに多くなかったはず。おそらく、それなりに名をなした画家のなかでは、描いた総面積は最小なのでは・・・。
 小品にも名品があり、彼の絵がまさにそうなんですが、やはり見る人に感動を与えるにはそれなりの大きさも必要なのでは・・。そんな感じももってしまったフェルメール展でした。
 かといって、工房で弟子たちとともに描いた大作「夜警」がいいのかと言われるとちょっと困ってしまうし、日本の絵の値段のように、面積に比例すればいいのか、というもおかしいと思うし・・。
 ただ、それにしても、フェルメールの絵は小さすぎる・・・。

小野絢子さんのバレーに感動!!

 長男の同級生で、小学生のころからよく知っている、小野絢子さん。小林紀子バレーシアターから、新国立劇場のバレー研修生に。そして、11月16日(日)、D・ビントレーの新作「アラジン」で、主演デビュー。
 彼女の踊りの前に、じつは私はバレーは敬遠していました。オペラも、歌舞伎も、狂言も大好き。未挑戦の文楽も早く見たいと思っています。でも、なぜかバレーにだけは触手が動かず。でも、今回、小さい頃から髪をひっつめにして外股であるく彼女をよく見ていただけに、その彼女の新国立デビューとならば、とバレーに初挑戦となりました。
 その初挑戦のバレー。これほど、バレーにエンターテイメント性が高いものがあるか、というほど、サービス精神旺盛の演出でした。私が歌舞伎で勘三郎が好きなのは、そのサービス精神や、彼の演出のエンターテイメント性の高さ。それを彷彿するビントレーの演出でした。
 そして、小野絢子さんの踊り・・・。とてもこれが初主演とは思えない、堂々としたもの。スタイルが良く、長い手足を活かしたのびのびとした踊り。ステージ上で大きく見えました。小柄だった彼女が背が伸びて大きくなったと思ったほどです。終演後彼女と会うと、相変わらず小柄で「ステージで大きく見えたのに・・」と言ったら、「背は一番低いんです」と話していました。
 彼女は、「世界初演のこのプリンセス役が、新国立劇場での主役デビューになりますね。」とのインタビューの問いに、「すごいラッキーガールだなと自分でも驚いています。作品を一から創っていく中にいるのも滅多にないことなので、本当に貴重です。」と答えています。その運もまさに実力のうち。今後の彼女の踊りに注目するとともに、バレーもこれからは見るようにしよう、と思っているところです。

才色兼備の椿姫

ヴェルディの椿姫を、新国立劇場で観劇。初演では、結核で衰弱死するとは思えない、しっかりとした体格のソプラノで、大不評。ヴェルディが「作曲が悪いのか、歌手が悪いのか」といったとか・・・。
しかし、最近のソプラノ歌手は、皆スリムで美女揃い・・。「歌はうまいが、体格が立派なソプラノ」は、みかけなくなりましたね。どこかで排除されてしまっているのでしょうか・・・。
新国立劇場では、元農水相の島村宜伸氏、サッカーの川渕三郎キャプテンらを見かけました。また、オリックスの宮内会長も。宮内さんとは、KDDIの、ニューヨークMETオペラ以来、久しぶりにお会いしました。お元気で「改革を進めないと!」とおっしゃっていました。
それにしても、このオペラを「椿姫」と称しているのはおそらく日本だけでしょう。欧米では、ラ・トラヴィアータ。あばずれ女、みたいな意味でしょうか?椿姫とはまったく違うイメージですよね。

ダウンタウンブギウギバンド

 fucking,pussy,69,茶臼・ホカケ・松葉くづし・・・・
 まあ、すさまじい単語がならんでいますが、ダウンタウンファイティングブギウギバンドの、ライブDVDを昨日入手。15年か20年ぶりに、「海賊版」を聴きました。「港のヨーコ、ヨコハマ、ヨコスカ」などで一世を風靡していた、ダウンタウンブギウギバンドが、1980年頃、名前に「ファイティング」を挿入して改名。過去の曲を捨てて、事実上の再デビュー。
 メジャーからマイナーへの自らの転身。実際、コンサートにもまったく客が入らず、レコードも歌詞が過激で、レコード会社が決まらず、自主制作、通販で販売。これが「海賊版」です。その過激な歌詞が、冒頭の「fucking」などです。(この単語は、MY BODY から。作詞阿木耀子、作曲宇崎竜童。)
 1980年ですから、30年近く前の曲を、20代から50代になった私が聴いてどうだったかというと、大感激!でした。ただ懐かしいだけでなく、楽曲のレベルの高さに驚きました。やはり、メジャーを捨ててまで表現したかったメッセージが、今も伝わってくる気がしました。
 それに対して、久々に聴いて、あまりインパクトがなかったのが「頭脳警察」でした・・・。
(ちなみに、自主制作「海賊版」は、その後、EPIC SONY からメジャー発売されています。こういった歌詞でも、発売禁止ではないのですね・・・)